京王相模原線「南大沢駅」前のペデストリアンデッキ(イトーヨーカドー南大沢店前)にて、八王子市南大沢の駅周辺事業者と地域住民とが連携して活動を行なう組織「元気な街」南大沢協力の会と、南大沢警察署による「防犯訓練」が2023年3月2日に行われました。
刺股(さすまた)訓練
これは南大沢駅周辺の連携強化と防犯意識向上のため、南大沢警察署の主導で行われた防犯訓練です。
最初に行われたのは南大沢警察署の川口柔道助教による「刺股(さすまた)訓練」。南大沢周辺にある商業施設の警備員の皆さんが参加しました。
刺股は主に刃物を持っている不審者と距離を保つために使用される道具ですが、刺股の棒を水平にしてしまうと不審者との力比べになってしまい、あまり効果的ではないそうです。
構え方のコツとしては、腰を落として刺股の棒の角度を斜めにすると水平の時よりも力を入れやすく、不審者を制することができるといいます。
テロ対処訓練
続いて行われた「テロ対処訓練」では、買い物客から「刃物を持った不審者がいる」との申し出を受けての対処訓練が行われました。
警備員が買い物客に避難を呼びかけながら、刺股で刃物を持った不審者を制します。
110番通報で駆けつけた警察官により現行犯逮捕されますが、犯人から「爆弾を仕掛けたからな」と発言。
警察官が残された不審なリュックを確認すると、チャックの隙間から時計のようなものとリード線があり、金属反応があったことから、重装備の機動隊爆発物処理班が出動。X線で撮影して内容物を確認します。
爆発物の可能性が非常に高いと判断されたことから、機動隊爆発物処理班が不審なリュックを回収に向かいます。
専用のマジックハンドで爆発物と見られる不審なリュックを回収して任務完了。
臨場感のある一連の訓練を見てきた方から拍手が沸き起こりました。
訓練後に挨拶した「元気な街」南大沢
昨年11月には東京都立大南大沢キャンパスにて、同大学教授の宮台真司さん襲撃事件があったばかり。
南大沢に来る人の安心、安全を守るため「元気な街」南大沢協力の会の皆さんと南大沢警察署の皆さんが、緊張感をもって訓練に取り組んでいる姿が印象的でした。