多摩市総合体育館第1スポーツホールにて「パリ2024大会感動をありがとうイベント」が2024年10月26日(土)に開催され、小林唄 選手(アーティスティックスイミング)、土田和歌子 選手(車いすマラソン)、吉岡美帆 選手(セーリング混合470級)が登場しました。
吉岡選手に多摩市民栄誉賞・土田選手に多摩市長特別賞が贈呈
イベントの冒頭、阿部裕行 多摩市長より土田 和歌子 選手(車いすマラソン)に多摩市長特別賞が、吉岡 美帆 選手(セーリング混合470級)に多摩市民栄誉賞が贈呈されました。
土田 和歌子選手は「多摩市に在住して、21年目になるんですけれども、このように多くの市民の方にお会いできて、パラリンピックに出場させていただいたことを本当に心から御礼申し上げます」とコメントしました。
吉岡 美帆 選手は「私は3回目のオリンピックだったんですけど、今回、銀メダルを獲得することができて、とても達成感に満ちあふれています。大会期間中は緊張したんですけど、たくさんの方の応援のおかげで最後まで戦い抜くことができました」とコメントしました。
なお、小林 唄 選手と男子サッカーの山田 楓喜 選手(この日は欠席)には11月に「多摩市市民表彰」が贈られる予定です。
3選手によるトークショーが開催
表彰式後は3選手によるトークショーが行われました。
パリ大会の合宿所で顔を合わせたことがあったものの、お話しするのはこの日がほぼ初めてということでしたが、終始和やかな雰囲気でした。
小林 唄 選手(アーティスティックスイミング チーム総合5位)
アーティスティックスイミングでパリ五輪では初出場でチーム総合5位に入賞した小林 唄選手は国士舘大学の多摩キャンパスで日々練習されているそうです。
小林選手は、チーム内の選手の年齢差が最大12歳あり、話がまとまらずにコミュニケーションをとるのに苦労されたそうですが、納得がいくまで話し合いを重ねることでチームワークを高めていたそうです。
小林選手は「音楽に合わせて水中で演技する美しさを見せられるところや、迫力あるリフトが見られる新種目のアクロバティックルーティンにも注目してほしいです」と話していました。
土田 和歌子 選手(車いすマラソン 6位)
パリパラリンピックで車いすマラソン6位に入賞した土田和歌子選手は、1994年のリレハンメル冬季大会から、夏冬合わせて通算9回のパラリンピックに出場。1998年の長野大会で金メダル2つ、銀メダル2つを獲得し、2004年にアテネ大会では5000mで金メダルを獲得するなど、まさに「日本パラリンピック界のレジェンド」選手です。
バイタリティあふれる土田選手のパワーの源をMCが聞いたところ「もともと好奇心が旺盛でそこに対して探求心がプラスされて、勝つためには強くなるためにを突き詰めて、ここまで来ました。なぜここまで競技を続けられるのかとよく質問もされますが、競技の中で失敗の方が多いんですよね。再現できることを、もう少し自分の中で突き詰めていきたいという思いが今につながっているかなと思います」と話していました。
吉岡 美帆 選手(セーリング混合470級 銀メダル)
多摩市に東京本部があるベネッセホールディングスのセイリングチームに所属する吉岡 美帆 選手は、3回目となるパリオリンピックで岡田奎樹選手とペアを組み「セーリング混合470級」で銀メダルを獲得。この日は獲得した銀メダルをつけて登場し、会場からは拍手が沸き起こっていました。
日本としては20年ぶりとなるセーリングでのメダル獲得について吉岡選手は「私だけじゃなく、この20年間メダルを目指して頑張ってこられたたくさんの先輩方たちの分の重みも詰まってるんだなって思います」と喜びを噛み締めていました。
「セーリング混合470級」は、自然の風をうまく掴んだチームが有利になる「洋上のチェス」とも呼ばれている海上スポーツ。岡田選手と吉岡選手ペアは風の弱い方が得意なチームだったそうで、競技当日は風が弱かったことが、好成績につながったと話していました。
今後については「パリオリンピックが始まる前から、今回を最後の大会にと思って臨みました。大会でも銀メダルを獲得することができて、私自身やりきったなって思ってるので、引退しようと思います。今後は多くの方にセーリングの素晴らしさや魅力をもっと伝えていきたいなと思っています」とセーリングの普及活動に専念することを発表しました。
吉岡選手の今後の活動に注目ですね!
山田 楓喜 選手(男子サッカー 5位)
パリオリンピック男子サッカーで最終順位5位となった東京ヴェルディの山田 楓喜 選手はビデオメッセージで出演しました。
山田選手は「厳しい大会でしたが、自分にとってもこれからのサッカー人生にとっても、成長できる一つのきっかけになる大会になったと思います」と大会を振り返りました。
トークイベント後は小林 唄選手と同じ、国士舘大学・女子新体操部のみなさんによるデモンストレーションを披露されました。
多摩市にゆかりのあるオリンピック・パラリンピックの選手のお話を聞ける貴重なイベントでした!