
1995年に公開されたスタジオジブリ作品『耳をすませば』の参考とされた街・聖蹟桜ヶ丘で、出演者によるトークショーが京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターA館6階アウラホールで、2026年6月14日に開催されました。
トークイベントには、月島雫役の本名陽子さん、杉村役の中島義実さん、原田夕子役の佳山麻衣子さんが登壇。制作当時の秘話や聖蹟桜ヶ丘への思いを語ったほか、本名さんによる「カントリー・ロード」の歌唱も行われ、大きな盛り上がりを見せました。
約30年ぶりに京王聖蹟桜ヶ丘SCで『耳をすませば』関連イベントが開催

これはスタジオジブリ責任編集『宮﨑駿イメージボード全集 6 耳をすませば On Your Mark』(6月4日発売 岩波書店刊)の刊行にあわせて開催された「せいせき観光まちづくり会議」主催のイベント。
京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター、アウラホールでの『耳をすませば』関連イベントとしては、公開翌年の1996年に開催された『「耳をすませば」の世界展』以来、約30年ぶりとなるそうです。

会場のアウラホールには、応募者1,000名以上から抽選で選ばれた『耳をすませば』ファン約180名が集まりました。
最初に登壇した本名さんは「アウラホールでイベントができて本当にうれしいです」とあいさつ。主人公・月島雫の声で「すーぎーむーらー!」と呼びかけると、
中島さんも杉村の元気な声で「月島ーっ!」と返答しながら登場し、劇中さながらの掛け合いを披露しました。
さらに、中島さんからも杉村の声で「原田ちょっといいかな?あの時の手紙の答え聞かせてくれない?」と呼びかけると、
今回が『耳をすませば』関連イベント初出演となる佳山さんも「なんで、杉村がそんなこと言うのよぉ〜」と原田夕子の声で登場し、会場を大いに沸かせました。
「アフレコは4日間だった」出演者が振り返る制作当時のエピソード

トークショーでは、佳山さんが持参した当時の台本を披露し、『耳をすませば』制作当時の貴重なエピソードトークが展開されました。
中島さんは、先日、本名さんから「アフレコは4日間だった」と聞き、とても驚いたそうです。
「体感では2週間くらい一緒にいた感覚でした。4日間と聞いて『えっ?』と思うほど長く感じました」と振り返りました。
また、神社での杉村と雫の名シーンについては「実は一発OKだった」という秘話も明かされ、会場からは感心の声が上がりました。
本名さんは、「中島さんは当時20歳でみんなのお兄さんみたいな存在でした。積極的にコミュニケーションを取ってくれていたので、自然に演じることができました」と語り、当時の現場の温かな雰囲気を明かしました。
本名さんの心に残る宮﨑駿さんからの言葉

本名さんは、雫役のオーディション当時を振り返りました。
高校生だった当時、自分には特技や個性がないと悩んでいたという本名さん。
そうした中で、『耳をすませば』の雫役に決まった際、宮﨑駿さんから掛けられた「普通だからいいんです」という言葉が今でも心に残っているそうです。
さらに近藤喜文監督の作品に対する思いや、できる限り自然な演技を追求していた制作現場の様子を紹介しました。
「聖蹟桜ヶ丘は第二の故郷」
【耳をすませばファンの皆さまへ】
雫と杉村
Photo by 夕子#耳をすませば #ジブリ#聖蹟桜ヶ丘そんな3人が集まるイベント
締切は本日まで!
次のポストをみてね。 pic.twitter.com/ifR9jbLqJS— 本名陽子☺︎ (@honnayoko) May 30, 2026
つい先日、本名さん、中島さん、佳山さんの3名が聖蹟桜ヶ丘で聖地巡礼をしたそうで、金比羅神社では、本編さながらの名シーンを彷彿とさせる写真が本名陽子さんの公式Xで投稿されています。
また、当日の聖地巡礼の模様は中島義実さんの公式YouTubeチャンネルでも公開されています。
トークでは「聖蹟桜ヶ丘」への思いも語られ、本名さんは、「駅を降りて、電車が近づくと『カントリー・ロード』が流れて、モニュメントがあって、(聖地巡礼の)マップがあって、(作品にも出てくる)京王の建物でイベントができるのは本当に感無量です」と話し、「私にとって第二の故郷です」と笑顔を見せました。
中島さんは、「ロータリーにある『ノア洋菓子店』さんや『dining和桜』さんに伺ったりと、街の皆さんがすごく温かかったです」と聖蹟桜ヶ丘の魅力を紹介。さらに「金比羅神社の裏側の景色もすごく好きです」とおすすめのスポットについても話しました。
佳山さんは「はじめて聖地巡礼をしましたが、雫が図書館に向かう道のりからスタートして、ロータリー到着までの流れが楽しすぎました。次はもっと細かくいろいろ見てみたいです」と話しました。
30年を超えて続く『耳をすませば』のつながり

終盤では、『耳をすませば』が人生に与えた影響について語られました。
佳山さんは、「(当時は)受験を控えた中学3年生だったので、演じながら自分は何をしたいのかちゃんと考えるきっかけになりました」と当時の思いを話しました。
一方、中島さんは、近藤喜文監督やスタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫さんから「みんなの面倒を見る」という役目を託されていたことを明かし、「みんなのことばかり気にしてて、自分のアフレコの記憶があまりないんです(笑)。それでも、この作品で一皮むけました」と振り返りました。
本名さんは、「一昨年の杉村(中島さん)との再会に続いて、今年は夕子(佳山さん)と、こうして約30年ぶりにつながれたのが本当にうれしい」と話し、『耳をすませば』との出会いが自身の人生にも大きな影響を与えたと振り返ります。
「悩んだときも『自分の中には原石がある。それを磨けば必ず光る』と今でも思えるんです。そんな大切な作品を残してくださった近藤監督には、ずっと感謝を伝え続けたいと思っています」とその思いを明かしました。
さらに、「私たちが作品を語り継ぎ、この街の皆さんと『また頑張ろうね』と言い合えるような作品を共有できたら幸せです」と、作品と聖蹟桜ヶ丘の未来への願いを語ると、会場は大きな拍手に包まれました。
本名陽子さんが「カントリー・ロード」を熱唱

トークショーの最後には、本名さんが『耳をすませば』の主題歌「カントリー・ロード」を披露しました。
アカペラで歌い出し、その伸びやかな歌声に、ファンの皆さんは静かに聴き入り、歌い終えると、大きな拍手が送られ、感動に包まれたままイベントは幕を閉じました。
本名陽子さんは、今後も日本各地でコンサートやライブに出演されます。
来年1月には聖蹟桜ヶ丘で毎年恒例の「せいせきハートフルコンサート」が予定されています。
本名陽子 コンサート/イベント スケジュール
- 6月20日(土):三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー作品
「アズールとアスマール」1日限定上映会&トークショー
17時35分〜秋葉原UDXシアターにて
- 8月1日(土):愛知県 小牧市市民会館ホール
8月2日(日):三重県松阪市 クラギ文化ホール
出演:中部フィルハーモニー交響楽団
指揮:竹本泰蔵、ピアノ:CHIAKi
司会、歌:本名陽子 - 9月19日(土):サイトウミュウ 40周年記念ライブ
ゲスト:本名陽子
開演19時 六本木 REAL DIVA’S - 10月31日(土):栃木県大田原市
- 11月21日(土):広島県福山市
- 11月22日(日):山口県防府市
- 11月23日(月祝):鳥取県米子市
- 2027年1月:せいせきハートフルコンサート(聖蹟桜ヶ丘)
「雫の住む街」パネル展が開催

京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターAB館7階連絡ブリッジでは、『耳をすませば』の世界観を支えた宮﨑駿さんのイメージボード「雫の住む街」を中心としたパネル展も開催されました。
会場には、映画と実際の聖蹟桜ヶ丘の風景を比較したパネルも展示され、多くの来場者が足を止めて見入っていました。
また、同フロアの「くまざわ書店 桜ヶ丘店」では、『耳をすませば』関連書籍の特設コーナーを展開。この日は『宮﨑駿イメージボード全集 6 耳をすませば On Your Mark』が売り切れるほどの盛況ぶりでした。
『耳をすませば』と聖蹟桜ヶ丘の物語は、これからも

『耳をすませば』公開から30年以上経ちましたが、作品が生まれた時代を知るファンはもちろん、新たな世代や海外からのファンも聖蹟桜ヶ丘を訪れ、作品の世界に思いを重ねています。
出演者とファン、そして街が作品を大切に語り継いできたからこそ、『耳をすませば』は今も多くの人の心に生き続けています。
今回のトークショーは、作品と街、人とのつながりが30年以上の時を超えて受け継がれていることを、改めて実感させてくれる特別な一日となりました。















