2021年11月13日(土)~11月20日(日)まで開催された「第31回TAMA CINEMA FORUM」。
最終日となる11月20日には府中市の「どりーむホール(府中の森芸術劇場)」にて「第13回TAMA映画賞授賞式」が開催され、菅田将暉さん、有村架純さん、役所広司さん、尾野真千子さんら、今年活躍した映画キャスト、スタッフが登壇しました。
有村架純さん(最優秀女優賞)
『花束みたいな恋をした』『映画 太陽の子』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』ほかに出演し、最優秀女優賞を受賞した有村架純さんは「このような素敵な賞をいただき、本当にありがとうございます。『花束みたいな恋をした』はキャスト、スタッフ、土井監督とみんながいてくれたから今日を迎えられているのだなと、この作品を見てくださった多くの皆さんに感謝しています。これからも自分の好きなお芝居を続けていけることをしっかりと考えながらまい進していきたいと思います」と喜びの受賞挨拶。
『花束みたいな恋をした』での役作りを聞かれた有村さんは「役作りと言えるか、分からないのですけれど(有村さん演じる)絹は、たぶん1人でも生きていける女性なのかなと思ったんです。自分の好きなものを大事にしていますし、その大事にしているものが周りに受け入れられない、社会への生き辛さみたいなものも感じていて、きっとこの先も1人で生きていてるような女性だと思ったんですが、(菅田さん演じる)麦と出会ったことで、2人で共有できる喜びと幸せを感じてしまったといいますか、その様子を菅田さんと監督と共に表していければ良いなと思ってました」
最後に「これからも自分が出来ることがどういうことなのかということを考えながら、作品を愛して、現場を愛して、出会う方々を愛して、真心を持って、誠実に向き合い続けていけたらと思います」とコメントしました。
菅田将暉さん(最優秀男優賞)
『花束みたいな恋をした』『キャラクター』『キネマの神様』『浅田家!』に出演し、最優秀男優賞を受賞した菅田将暉さんは「本当に嬉しいですし『キネマの神様』という映画で山田洋次監督の元、映画監督役を演じさせてもらいました。その中で改めて映画へのリスペクトといいますか、自分がしている仕事を誇りに思いました。その直後にコロナ禍になり、『花束みたいな恋をした』公開時は緊急事態宣言ど真ん中でしたので、僕らは映画館に来てくださいとは言えませんでした。そんな作品が受賞できたのは、皆さんのおかげだと思いますし、そんな自分の仕事と心底向き合ったこの1年の末に、こんな誇らしい場で皆さまに感謝を伝えられること嬉しく思っています」と受賞の挨拶。
先日、女優の小松菜奈さんとの結婚を発表したばかりの菅田将暉さん。MCから「プライベートでもおめでたいニュースがありました。重ねておめでとうございます」とお祝いされると、会場からはこの日1番の拍手が沸き起こり、照れ笑いする場面も。
映画『花束みたいな恋をした』は、菅田さん自らが脚本の坂元裕二さんに「ラブストーリーやりたいです!僕!」と懇願してはじまったという企画なのだそうで「こうした授賞式の袖で坂元さんをつかまえて、書いてもらいました。坂元さんの脚本は「あるある」の達人というか、共感を超えて「これオレだな?」みたいな、具体的なことがたくさん散りばめられて、リアリティがもはや演じなくてもいいくらいでした」と現実味のある坂元さんの脚本のすごさに驚いてました。
特別賞『花束みたいな恋をした』
さらに映画ファンを魅了した事象に対し表彰される「特別賞」でも『花束みたいな恋をした』が受賞し、土井裕泰監督が登壇。
有村さんは作品がたくさんの世代から共感を得られたことについて「絹と麦くんのお話しですが、見てくださった方々の物語であるというのが一番大きいのかなと思いました。誰もが経験のある、なにかこう大切な思い出だったりとか、この映画を見ることで一緒に振り返る事ができたり、改めて感じることが出来たり、そういった体験をしていただけたからと思います」とコメント。
菅田さんは「現場が続く限り撮影に挑みたいと思いますし、ひとりでは何もできませんので皆さまのお力をお借りして、ワンカット、ワンカットやっていきたいという所存でございます」今後にむけて抱負を語っていました。
映画『花束みたいな恋をした』は調布駅や明大前駅京王線沿線でロケが行われ、多摩川沿いでもロケが行われた作品。多摩エリアゆかりの作品が今年の「TAMA映画賞」でも存在感を見せました。
第13回TAMA映画賞受賞作品・受賞者はこちら!
最優秀作品賞
- 『ドライブ ・マイ・カー 』 濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同
- 『あのこは貴族 』岨手由貴子監督、及びスタッフ・キャスト一同
特別賞
- 土井裕泰監督 ・ 坂元裕二さん、及びスタッフ・キャスト一同 『花束みたいな恋をした』
- 横浜聡子監督 、 及びスタッフ・キャスト一同 『いとみち』
最優秀男優賞
- 役所広司『すばらしき世界』『バイプレイヤーズ 〜もしも100人の名脇役が映画を作ったら〜』『竜とそばかすの姫』
- 菅田将暉『花束みたいな恋をした』『キャラクター』『キネマの神様』『浅田家!』
最優秀女優賞
- 尾野真千子『茜色に焼かれる』『明日の食卓』『ヤクザと家族 The Family』『心の傷を癒すということ 劇場版』
- 有村架純『花束みたいな恋をした』『映画 太陽の子』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』ほか
最優秀新進監督賞
- 藤元明緒監督『海辺の彼女たち』
- 松本壮史監督『サマーフィルムにのって』『青葉家のテーブル』
最優秀新進男優賞
- 藤原季節『のさりの島』『佐々木、イン、マイマイン』『空白』『くれなずめ』『明日の食卓』
- 金子大地『サマーフィルムにのって 』『猿楽町で会いましょう』 『先生、私の隣に座っていただけませんか?』 ほか
最優秀新進女優賞
- 三浦透子『ドライブ・マイ・カー』『椿の庭』『おらおらでひとりいぐも』『アイヌモシリ』
- 伊藤万理華『サマーフィルムにのって』『息をするように』