中央大学 多摩キャンパス クレセントホールで開催された第11回TAMA映画賞授賞式の模様をお伝えしています。
岸井ゆきのさん(最優秀新進女優賞)
黒いロングドレスで登場したのは『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season 風』で最優秀新進女優賞に輝いた岸井ゆきのさん。
「『愛がなんだ』は、撮影中、主人公のテルコのことをずっと考えて、チームが一つになってひとつの作品を作るということを毎日感じた現場でした。この様な賞をいただけることになって、そういうふうに皆さんが観ていただけたということの喜びと、プレッシャーというか、怯えみたいのが同時にやってきて、頑張らなきゃという気持ちでいっぱいです。これからもこの賞におごらずに、でも怯えずにこれからも「この作品の岸井ゆきのはいいぞ」と思ってもらえるように、役を与えてもらった時は、そういうふうに観てもらえるように誠実に頑張っていきたいと思います」と喜びのコメント。
「作品を入る前に原作を読んだときには私とは違うなというか、どうして恋人じゃない人にそこまで執着できるんだろうというのは思ってたんですけど、作品に入って目の前に成田凌さん演じるマモルという人がいて、そこでテルコのことが不思議じゃないというか、だって好きなんだからそうだよねっていう、ある種の信憑性みたいのが生まれて、やりづらいことはなかったです。テルコのあのときの気持ちは思い出せるんですけど、一体どうやって自分が、テルコにアプローチしていたのかが思い出せなくて、あの時の自分がテルコだったという印象」と撮影当時の役との向き合い方について話しました。
成田凌さん(最優秀新進男優賞)
「こんな未熟な僕ですが、本当に素敵な作品と素敵な方々に出会えて、一緒に作品を作ることができて、そして今年たくさんの作品が公開され、胸を張って最高の作品と言えるような作品と出会えてとても嬉しいです。大切な作品を観ていただいて、この重いトロフィーを持たせていただいてます。新進男優賞ということで、まだまだこれから頑張らなきゃいけないことがあります。ここにいらっしゃる皆さんのような映画界に欠かせない人間になれるように、これからも精進していきたいと思います」と受賞挨拶。
『愛がなんだ』では岸井ゆきのさん演じるテルコに対して、つれない態度のマモルを演じた成田さん。「予告が1分ほど流れましたけど、なかなかイライラさせてさせてしまう役なんですけども、今泉監督と岸井さんと、丁寧に丁寧に一瞬も間違えられないなという感じでやってたので、この作品が多くの皆さんに観ていただいたので嬉しいです」と作品を振り返りました。
この日は『愛がなんだ』の今泉力哉監督がサプライズで登壇。成田さんと岸井さんにお祝いのブーケを渡し、3名でのトークに。
「細かい演出はせずにお二人にお任せしていいて、脚本よりもどんどん面白い現場になっていた」という今泉監督に成田さんは「岸井さん、本当に頑張っていたので、「毎日元気にいてください」と心から願っていました」と話すと会場から笑いも。
その岸井さんは撮影中、あまり成田凌さんと話さないように心がけていたところ、パンやチョコレートをくれたことを話すと今泉監督は「岸井さんが、なるべく成田さんという人を入れるとマモルじゃなくなる情報が入っちゃうんで、距離をとってたのに、そのことに気づいてなかった。その時点でちょっと「マモル」っぽい(笑)普通なら「あれ?なんか冷たくされてる」と思うんですけど。気づかずにチョコレートあげたらしいとか聞いて、あ、こんな二人だったんだと思いました」とコメントすると、成田さんはすかさず「褒めれてるのか、けなされてるのか(笑)」と話し、会場の笑いを誘いました。
成田凌さんの次回作は、周防正行監督作品の『カツベン!』が12月13日から公開されます。
第29回TAMA CINEMA FORUMは2019年11月23日(土)~12月1日(日)まで、東京都多摩市内の3会場で開催されます。
追記:成田凌さんの特集プログラムレポートはこちら
第11回TAMA映画賞受賞作品・受賞者はこちら!
最優秀作品賞
- 『嵐電』(鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)
- 『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)
特別賞
- 新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)
- 藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)
最優秀男優賞
- 山﨑努(『長いお別れ』)
- 井浦新(『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)
- 蒼井優(『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)
- 前田敦子(『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)
最優秀新進監督賞
- 山戸結希監督(『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21 世紀の女の子』)
- 奥山大史監督(『僕はイエス様が嫌い』)
最優秀新進男優賞
- 成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3 人の女』『翔んで埼玉』ほか)
- 清水尋也(『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)
最優秀新進女優賞
- 岸井ゆきの(『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season 風』)
- シム・ウンギョン(『新聞記者』)
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